言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

「からくり計算器」Ogaki Mini Maker Faire 2022 出展のお知らせ

Paper logic gate

来週末 12月3,4日に岐阜県大垣市ソフトピアジャパンで開催される Ogaki Mini Maker Faire 2022 https://www.iamas.ac.jp/ommf2022/ に出展します。今回の出品作は前回の Maker Faire Tokyo と同様です。後ちょっとしか時間がありませんが、間に合ったら現在作成中の紙製計算機を持参します。間に合わなかった場合も一応この無駄骨を嗤えるよう大量の失敗作を持ってきます。

このイベントを主催されている情報科学芸術大学院大学(IAMAS) には大昔の開校直後に一度お邪魔した事があります。確か古い高校を改装したとかで、色々工事中で楽しかったです。とても良い思い出なので今回の再訪が楽しみです。

私は子供の頃から二宮康明氏の紙飛行機の本を愛読していました。ふつうはそこから文字を読み知識を受け取るための道具である紙が、奇妙な形に切り取って糊付けするだけで長時間滑空する飛行機になるとは何と不思議で素敵な事でしょうか。空を飛ぶ性質が圧縮されてそのまま本の中に折り畳まれている事に奇妙な興奮を覚えました。

その後計算機をテーマにした作品を作り出してから、紙で計算機を作るアイデアをずっと温めておりました。計算機と言っても計算尺ではなく、より本質的(だと私が勝手に思っている)論理素子をモデル化した物です。紙で計算機を作ることで、紙が知識を伝えるための受動的なメディアではなく、知識を作り出す能動的なメディアになるのです。この情報化社会では時代遅れの象徴とされる紙であえて計算機を作ることができたらなんて痛快なことでしょう。

最初の目標は紙で排他的論理和と呼ばれる演算素子を作る事なのですが、まだ来週に間に合う目処が立っておりません。せっかく紙で作るので、今までの歯車やリンク機構を模した物ではなく、紙ならではの折り目や曲げを生かした新機構を発明すべく時間がかかってしまいました。なのでどうなるか分かりませんが、新作の完成に関わらず沢山の方とアイデアの交換をしたいと思っています。