言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

あけましておめでとうございます 2021 年

まだ誰も起きてこないので地下室でこれを書いている。新型コロナにビビって今年は帰省しなかった。新しく引っ越した家で新年を過ごすのも悪くないが、いくら片付けても普段どおり双子が散らかし放題なのでスペシャル感もない。大晦日も普段どおり絵本を読んで双子を寝かしつけていたのであまり紅白も見れなかった。そんな中でも BABYMETAL を観れて良かった。双子が昔あんなにこのグループ、特に『女狐』を気に入ってたのにもう忘れていていた。

せっかくなので抱負というか、今年やりたい事を書いておく。まず一番に大阪に置いてある彫刻作品を持ち帰りたい。僕の見積もりでは、3t トラックのレンタカーで往復2日とナカ作業日、そして予備の一日の最大4日もあれば十分なはずだ。この話を妻にすると、一人でやるなんてとんでもない。友達を頼るか業者を探すべきだと言われるのだが、一人でやる予定だ。人を頼るのが面倒だということもあるし、色々思い出しながら作品の解体をする時に時間をかけてゆっくりやりたいというのもある。

今の地下室は天井高が足りなくて、そのまま再現というわけには行かない。それでも自宅に作品が置けると考えるとワクワクする。新作を作ろうという意欲も湧くのでは無いかと期待している。ただ置くだけでは仕方がなくて、新作をどんどん作りたいので気を緩めてはいけない。アラフィフのサラリーマンの抱負としては馬鹿げてるな。

この九年はアトリエを持つという目標に全振りしていた。傍から見れば変なロジックだろうが、アメリカからの帰国も就職も結婚も全てアトリエを持つために必要な狭い狭い選択肢を注意深く選んできたつもりだ。まず、アメリカではコンピュータ・サイエンスという大変面白い事をやっていたのだが、彫刻と両立させるほどには自分に能力が無いと分かってきて日本でサラリーマンをやる事にした。しかも日本で唯一稼げそうな自動車業界。それからアトリエを持てるまで長期戦になると分かっていたので、生活を安定させるために婚活を始めた。妙な野望を持ったばかりに精神を病む人というのをそれなりに見て来て、家族は必要だと感じたからだ。子供が双子だった事と、仕事が忙しい事は誤算だった。一時期は精神的肉体的に相当過酷だったが、今はかなりましになり、アトリエ付き住宅のローンを組み、今に至る。

ある日、子供を連れて行った図書館で、幼い頃愛読していたエジソンの伝記(西沢 正太郎 著)を見つけた。そこに、少年時代のエジソンがお母さんに地下室を与えられて実験室にしていたというエピソードが紹介されていた。自分のアトリエへの執着がどこから来ていたのか偶然にも理解してしまった。

エジソン (世界の伝記)