言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

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子供は UNDO 出来ない

また阿部さんの話です。子供のいない私にはその内容を検証しようが無いのでここに一つ挙げてみます。阿部さんの持論の一つに、子供は UNDO 出来ないというのがあります。

UNDO というのはコンピュータでよくある操作の一つで、直前の処理を「無かった事」にします。例えばペイントツールで間違って画面を真っ黒にしてしまった場合でも、UNDO を使えば真っ黒になる前の状態に戻す事が出来ます。阿部さんの説によると、子供(小学四年生)というのは「追加」は出来ても「戻す」という事は出来ない。書いたものを「消しゴム」で上書きして消すことは出来ても、「書かなかった」事にするという発想は無いとの事です。

私は、直感的に UNDO 機能が使えるかどうかというのは、発達段階によるものではなく、個人差によるものだと考えています。なぜなら、必要なメンタルモデルが違うからです。粘土と折り紙との違いです。粘土には UNDO は効きません。あけた穴を埋めても完全に元には戻りません。しかし、折り紙は(折り線が残ってしまう事を除けば)元に戻す事が出来ます。そして面白い事に、素材として粘土を好む人は折り紙を好まず、逆も言えます。少なくとも美大受験の時にはそういうのははっきり現れました。だから小学生でもそうなんじゃないかと思うのですが、経験が無いから何とも言えません。

個人差があるとはいえ、最終的には小学四年生にもちゃんと教えれるべきだと思います。とはいえ本来的に難しいものなのかどうなのか、その辺りが面白い話だと思うので書いてみました。