アメリカでは何でもレイバーデーとかで三連休中です。といいつつ、M子の居ない静かな週末を利用してハックハック。
さて、ここで何度か取り上げ、箱根合宿でも話題にした Rocky's Boots id:propella:20040917 ですが、再び研究を再開する事にしました。というのも、アランさんに Rocky's Boots がエミュで動いている所を見せたところ好評で、ぜひこの線でと薦められたからです。そもそも数年前に Rocky's Boots を参考にするよう言ったのはアランさんなので、いまさら改めてというのも変な話ですが、もしかして彼も実際のゲームの動きは忘れていたのかも知れない。
ここで背景に触れますと、わが VPRI では来る OLPC の為に新しいスクイークをリリースする事に決定したのです。今まで散々 Tweak と言ってたのに色々ムニャムニャな結果になったんだけど。とにかく今のスクイークをベースにマニュアルの未来の姿を考えなくてはいけない。そこで Rocky's Boots が再び捜査線上に浮上したわけ。
箱根合宿では Rocky's Boots のほかにゼルダの伝説やドラゴンクエストの最初の城を取り上げ、ユーザが世界の知識を自然と獲得する手段について議論を深めたわけですが、基本的な要素を抽出すると以下のようになるでしょう。
- 目的: 達成感を伴う知識の習得
- 知識と共に、ユーザの自由度が低い状態から高い状態に変化する。
- A) ユーザが知識と共に自由度が増す(例: 道具の使い方を知る)。
- B) システムの制限が課題の達成によって外れる(例: 鍵でドアが開く)。
Rocky's Boots では殆ど A) であるという特徴がありますが、この両者のバランスが大切かなと思います。この要素にのっとって EToys チュートリアルを作れば良いわけですが、問題となるのは以下の点です。
- 1) EToys では、正しく制限を加える事が難しい。
- 2) 「課題の達成」の判別が難しい操作が多い(例: スクリプトが作れたかどうか)。
Rocky's Boots では、あえて達成の判別をしていない所も多く、2) の問題は単にセンスによって回避出来るのかも知れません。また、逆に優れた点としては、チュートリアル自体が EToys の良いサンプルとなりうる点があります。ユーザはチュートリアルを体験した後に、自分自身でチュートリアルを作成したくなるでしょう。例えば、重力のシミュレーションを行うチュートリアルを体験した後に、それを元にした独自のチュートリアルを自分で作成する事により、多面的な概念の理解が達成出来るだろうと考えています。
と、うんちくは適当な所で切り上げて、Rocky's Boots 理論を元に試作したハロのチュートリアルを晒します。