言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

ワイヤレス・メッシュネットワークその3妄想編

http://d.hatena.ne.jp/propella/20110316/p1 の続き。適当に調べていると能率が悪いので、方向性を持つためにこんな機能があったら良いなーというのを書く。まず、究極のゴールは、有線、無線関係なく端末だけでインターネットを構築するという物だろう。例えば最悪な事態で東京丸ごと他の世界から隔離されても、中のネットワークの範囲だけでそれなりにネットワークが維持出来る。

これは大それた話なのでミニマルなゴールを考える。例えば被災地で二人だけが生き残った場合、少なくとも生きている携帯の Wifi を使ってトランシーバーのように通信出来て欲しい。緊急時には不特定多数と通信出来るようにして、身動きが取れず声が出なくても携帯の SOS ボタンを押すと、周りにいる誰かの携帯に助けを呼べるようになると良い。これは任天堂 DS のすれ違い通信と同じでルーティングも DNS も要らないのですぐに実装出来ると思う。

これだけだと単なるおもちゃだけど、中間のゴール。実用化にはどうすれば良いか考える。そこから三人四人と通信出来る範囲を増やし壊滅された街から最寄りの生き残ったホットスポットを経由してインターネットに繋がってほしい。でもこれは大変そう。しくみが大掛かりになるし、まともにメンテするには金がかかるだろう。

そこで最初は機能を特化した物で始めると良いと思う。例えばツイッター専用メッシュネットワーク。通信量が少ないし、アドレス決め打ちにすれば DNS 要らないし、認証も楽だ。

このメッシュツイートアプリをマクドナルド等、店内でホットスポットを開設している飲食店の Android 用プロモーションアプリとして配布する(Android という物を使った事が無いので想像で書いている)。このアプリを入れるとマクドナルド店内だけじゃなくて、マクドから自分の間に同じアプリを持つ Android ユーザが居ればその範囲で twitter にアクセス出来る(マクドからの宣伝も届く)。都会だったらどこでもメッシュで埋まると思う。災害時には外に繋がっているマクドと住民の間に一人でもメッシュツイートがあれば、その街に情報が届く。

と、これくらいなら平時にも使い道があるし、既存のビジネスと衝突しないし、最初プロトタイプで上手く動かなくても文句が出ないと思う。一旦それなりのメッシュネットワークが出来れば、音声通話や動画など、重いサービスも少しずつ実験して行けるし、一方でサービスは軽いまま低電力の e-book や電子教科書、ゲーム機に埋込む方向もある。

宿題

  • 802.11 の範囲と出来る事を調べる。
  • AndroidAPI 例えば Android 携帯に付いている Wifi物理層/データリンク層だけを利用したい。TCP/IP は自前で実装。なんて事は出来るのか。
  • 個体識別とセキュリティ。Serval みたいに電話番号をそのまま利用するのは実用的か。
  • メッシュネットだけで自律的に動作可能か。DNS 非依存に出来るか。