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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

ワイヤレス・メッシュネットワークその2

http://d.hatena.ne.jp/propella/20110313/p1 の続きで今日までに調べた記録。

最初一番メジャーかと思った IEEE 802.11s を中心に調べていたんだけど、どうやらこの規格は思っていたのと違うようだ。 IEEE 802.11s はルータ間を無線で結ぶ技術で、ケーブル無しで直接外部インターネットに繋げるための物では無い。

みんなの会社の wifi がどう繋がっているか思い出そう、パソコンと wifi ルータの間は確かに無線なのだが、ルータ同士はやはりケーブルで繋がっている。これは自宅ぐらいじゃ大して問題にならないが、ホテルの管理人だったり会社のシスアドだったら部屋ごとに無線ルータを設置するのは大変な手間だ。そこでルータ間の通信も無線でやろうというのが 802.11s の目的らしい。OLPC で使われるメッシュネットワークは村全体をカバーして学校からインターネットに繋げようという物だが、災害時に隣町まで繋げるのは想定外だろう。

802.11s については IEEE 802.11s Tutorial http://www.ieee802.org/802_tutorials/06-November/802.11s_Tutorial_r5.pdf が分かりやすかった。

他に、災害時の携帯電話を想定したそのものズバリの Serval というプロジェクトでは BATMAN というルーティングプロトコルを使っている。Serval のウェブサイトにはあまり情報が無いけど、プレゼンのビデオ http://blip.tv/file/4773394/ の 10:25 あたりに詳しい構成図が載っている。このプロジェクトは、インターネットというよりも電話に特化して、今持っている携帯電話の番号をそのまま使って通話を行うという仕組みだ。緊急時の使い勝手を考えると一番有望な気がする。

検閲に負けないインターネットを作るという OpenMeshProject.org は技術的な部分は良くわからなかった。掲示板で 802.11s は現場で役に立たないハムを使おうと言ってる人が居るのが興味深い http://www.openmeshproject.org/forum/9-solutions-offer-a-solution-for-a-openmesh/117-hi-i-can-answer-questions-about-networking.html