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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

Village Telco

@donghee さんに教えて頂いた Village Telco について調べました。Village Telco は無線インターネット技術を使って村に安価に電話を敷くしくみです。

普通は電話というのは大きな電話会社が沢山のお金を使って施設を建設する所から始まります。携帯技術のおかげでここ十年の間にアフリカでも多くの人が電話を使うようになりました。アフリカのような地域では素早く情報を手に入れる事の出来る電話は生死に関わるような重要な技術で、電話を持つか持たないかでマラリアにかかる確率さえ違うらしいです。しかし利用者の負担は大きく、ケニアでは可処分所得の 50% が携帯代らしいです。Village Telco 創始者 Steve Song はインターネットを使って安く電話を引けるようにしたいと思い Village Telco を作りました。

Village Telco は固定電話ですが、電話線は電話会社の代わりに Mesh Potato という小さな箱に繋がっています。Mesh Potato の中身は実は無線メッシュネットワークで繋がれた linux マシンで、各家庭に置かれた Mesh Potato 同士が無線でバケツリレー式に音声を伝え、村人たちは無料で通話を行う事が出来ます。電話番号は IP の下三桁です。もしも Mesh Potato の一部がインターネットに接続されていれば村の外にも電話をかける事が出来ます。

簡単に言うと、村中に広がる内線電話を無線 LAN で実装したという事でしょうか。技術的な詳細はまだ調べ中ですが、ソフトウェアは全部オープンソースで出来ているみたいです。電話機能には Asterisk 、ルーティングには B.A.T.M.A.N. が使われています。Village Telco は Ubuntu で有名な Shuttleworth 財団の援助を受けています。