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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

DSL

ネットの申し込みが異常に大変だったので記録しておく。

  • 6月22日(火) ケーブルを解約しようと思って、その準備として Verizon での DSL を申し込んだ。
  • 6月30日(水) 最初の開通予定日。開通日は延長され 7月3日になった。
  • 7月3日(土) 技術者がやって来て、アパートの配線工事をした。
  • 7月4日(日) ネットが繋がらないのでサポートに電話した。
  • 7月5日(月) 朝から夜に8時までに技術者が来ると言われて朝から家で待っていた。技術者は3時半ごろ来た。
  • 技術者が言うには、もう一回線別の電話番号が割り当てられていて、DSL は新しい電話番号に繋がっている。ここで直すと電話代を二回線分払う事になるので、問い合わせ直した方が良いと言われた。
  • サポートに再度電話して、技術者の言った事を伝えた。
  • 最初の人には対応出来なかったので、別の人に代わってもらって処理した。
  • 7月9日(金) が新しい開通予定日となった。

私が感じた違和感は次のような物だ。私が欲しいサービスは、DSL を引く事だ。別の電話番号が割り当てられた経緯や、担当者が誰かは電話会社の内部事情であって私には興味が無い。電話会社は DSL の開通を確認して、単に完了したと連絡をくれればよいだけなのに、途中の問題解決作業を客にさせている。

この事件は、典型的な官僚主義の結果なのだろうと思う、興味深いのは個々の人々には全く悪気はないのに全体として最悪なサービスを提供している所だ。二回目にうちにやって来た技術者は、自分の権限では何も直せないのが分かると、非常に申し訳なさそうに事情を説明して、私が彼の主張を理解した事を何度も念を押した。おそらくその技術者も下請けで、後でクレームを付けられると大変まずい事になるのだろう。

このようなサービスが淘汰されない理由を考えてみる。ここでの具体的な問題点は、あまりにも分業が進み過ぎて、個々の従業員では一人で DSL の開通一つ処理出来ない点だ。今回私はたまたま運悪く引っかかったが、大多数の客にとってはスムーズに運び、問題は出てこないのだろう。分業が進んだシステムでは、正常な場合の能率は良いが、一度問題が起こると極端に対応が悪くなる。私は技術者を待つだけでまるまる二日家で過ごす羽目になり、問題は解決されていない。しかし全体としては問題が起こる率が少ないので、サービスとしては淘汰されずに住んでいるのかもしれない(アメリカの場合、DSL に選択肢が無く競争が無いという特殊事情もある)。