言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

日記: Tinlizzie について

今日も Tinlizzie のデバッグをしていた。

Tinlizzie とは何度も前置きなくここに書いてるスクイークの次のバージョンの事だ。前は Tweak とも言っていたが、まあどっちでも大体同じ物だ。まだ完成には程遠いものの近く公開が予定されているので、もうすぐ遊んで頂けると思う。

私が開発に参加してからかれこれ一年が過ぎた。最初に感じた期待感から、どん底の失望感を得て、ようやく良いところ悪いところをちゃんと分かるようになって来た所である。プログラムを理解するには余裕で一年くらいかかる。こういった開発で一番大変なのは、完成しないかも知れない危険性と、そのプロジェクトに込められた期待のバランスをどう取るかだ。野心が大きければそれだけ失敗の可能性も高い。

実にこの三ヶ月ほど、デバッグだけをやってきた。

自分でも意外と我慢できる物だなあと思うが、楽しい機能を追加するためには地味な基盤が必要で、その為には必要な作業だと自分を納得させている。そのためにはすごい機能を速く追加して欲しいという圧力とも戦わなくてはならない。「ここん所静かねー」みたいな事を言われると辛い。機能を小出しにして、見た目進んでいるような高級ワザが使えれば良いんだけど。今問題だと思ってることを書く。

  • すっごい遅い。
  • デバッガが壊れている。

すっごい遅いのは、なんとなく読めてきた。例えば Squeak 3.2 位の速さにするのは出来ると思う。誰かがまた無茶な変更を加えるとかをしなければ大丈夫だ。デバッガは今後の課題。

ユーザ側から見ると、新機能がすごそうな割に実体が見えない所かな。デバッグばっかりやってるんだから当たり前だ。でも実は今の EToys 相当の機能に絞って最初リリースするのが現実的なんじゃないかなと思ってきた。今の EToys でも実は相当すごいのだ。ただ、ちゃんと動いてないだけ。正しく、確実に動く事になるのなら、あやふやな珍しい機能が満載なのよりよっぽど実用的ではないか。しかしこの世界はびっくりなデモが結構重要なのでなかなか難しい。