言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

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不登校読書メモ

自分の好みに合うか合わないかを気にせず図書館で借りた不登校についての本を乱読しています。理解を深めるためのメモ。便宜上タカ派ハト派に分けます。

今、子どもの不登校で悩んでいるあなたへ 上野剛著 2019年

  • タカ派
  • 著者は不登校支援グループ エンカレッジ代表
  • 不登校タイプ
    • 素行不良タイプ: いわゆるヤンキー
    • 過保護干渉タイプ: 学校が怖い。この本の対象範囲 (うちでは次女がこのタイプかも)
    • 母子依存タイプ:
    • バーンアウトタイプ: 習い事や受験で燃え尽き
    • 心身症タイプ: 不安による体調不良 (うちでは長女がこのタイプかも)
    • 性格傾向タイプ: 性格が悪い
  • 家庭療法
    • 世代間連合を断ち切る。世代間連合とは、子供と親が馴れ合いすぎ。
    • 両親連合を作る。両親で意見の相違を子供に見せない。
  • 子供の問題を子供に解決させる。例: 子供がスイッチを無くしても親は探さない。
  • アクティブリスニング: ただ相槌を打つだけ、解決策の提示をしない。
  • 不登校膠着機にアクティブリスニングは禁止: 子供が安心しすぎて膠着機が長期化、退行する。
  • 不登校を乗り越えた方の経験談は聞かない方が良い: 各家庭で状況が異なるため。
  • I メッセージを使え
    • YOU メッセージ: 夕ご飯だからテーブル片付けなさい
    • I メッセージ: 夕ご飯だからテーブルを片付けないと困るなー。
    • (これは私には絶対無理だ。間接的に命令するとは相手に大変失礼に聞こえる。)
  • 命令の種類
    • 親も子も納得する命令: 「嘘をつくな」「壊すな」命令しても良い
    • 親だけ納得する命令: 「テーブルマナー」「常識」命令しても良いが種類を絞ると効果的
    • 親の都合: 「テレビのチャンテルを変えるな」「長袖を着ろ」命令しないほうが良い
    • 単純な言葉で繰り返す事。共感を示したり詳しく説明するとよく無い。
  • ゲームの制限: 学校に行けるまでは精神が不安定なのでゲームを制限しなくて良い。
  • 褒め方:
    • あまり簡単な事は褒めない:
      • 普段朝の遅い子が9時に起きた。その子に取って早くても通学している子には当たり前のため褒めない。
    • 具体的な内容を褒める:
      • 「自分で目覚まし時計をセットして感心したよ」
    • 間接的に褒める。タスキがけ:
      • 「昨日自分で目覚まし時計をセットしたってお母さんが言ってたよ。えらいね。」
  • 家族会議が機能しない場合復学は難しい。
  • 感想
    • 表紙に学校復帰率 100% と書いてあり胡散臭かったが、意外とまともな内容だった。
    • 我が家では特に妻が学校に不信感を抱いており、復学は難しいと思うが次女には良い内容だと思う。

不登校、頼ってみるのもいいものだ 小林高子著 2021年

  • ハト派
  • 著者はフリースクール元気学園校長
  • 若者の引きこもりは 54 万人。鳥取県の人口と同じ。
  • 不登校の構造。解決の方向は B → A
    • A: 学校に行かない/行けない不登校の原因
    • B: 親の言うことを聞かない/意思疎通ができない、親子の葛藤
  • 不登校対応の第一の姿勢は、なおそうとするよりこわさないこと
  • 学校に行けないのを認めるところからスタート
  • 不登校の状態を許容し過ぎて、状況を温存するのは問題の先送り
  • 書いている事に矛盾が多い。「やらないよりマシの行動」を批判する一方で「ドタバタしたり、オタオタした方がずっといい」と書いてある。
  • 返事をしないのは NO の返事
  • しない事はできない事
  • 不登校から半年以上経過したら父母が積極的に動いて現状を変えた方が良い。
  • 感想
    • 特にすごい情報はなかったが、著者の優しそうな人となりは伝わってきた。