言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

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不登校双子の近況と不登校読書メモ2

今週はめちゃめちゃ良い事があった!

不登校の次女が初めて、「クリエイターズコロニー」というマイクラの投稿サイトに自作のスキンを投稿した。次女は長らく元気が無く、寝室に閉じこもってずっと Youtube を見るだけの毎日が続いていた。僕が何を聞いても首を横に振るだけで、カーテンを閉じて真っ暗な部屋で閉じこもる姿は痛々しかった。それがどういうわけかマイクラのスキンを作り始め、なんと投稿サイトに出したいと言う。一度出すとフリースクールの友達に新しい注文を受けたらしく、嬉々として新しいスキンを作り始めた。

たとえ学校の勉強はできなくても、人に頼まれて何かを作る喜びを学んでくれて嬉しい!今回のスキンの投稿を今後の挑戦のきっかけにしてほしい。

次女は普通の不登校なので、大量にある世間の不登校の情報がそのまま役立つが、問題は長女だ。長女は一昨年の足の怪我がきっかけで、尿意が止まらなくなってしまった。また他人を極度に怖がり精神科の診察室に入る事もできない。あんなに元気でお祭りが大好きだったのに人が変わってしまった。どうも次女も長女に影響されているらしく、外出を誘っても長女が行かないなら行かないという。

次女の元気がいくら戻っても、長女が治らない限りは次女の不登校も治らないだろうな。長女の症状は心因性とのことで、直接頻尿の治療というのは無く不安を抑えて眠りやすくなる薬だけをもらっている。しかし、外出できず勉強もできない以外は毎日の生活リズムも規則的で聞き分けもよく、家にいる分には精神的にも安定していて、一体長女のどこを治せば良いのかわからない。もう二年にもなるのに全く改善の兆しが見えず途方にくれている。

図書館で借りた本の乱読メモ続き:

ニート・ひきこもりと親 宗像恒次・武藤清栄編 2008年

  • 一見学術的な体裁で調査結果もたくさん載っているが著者の思い込み強過ぎ。
  • 例えば性格をヒーロー気質、オヤブン気質などに分けて自己対処法が書いてある所などは女性誌の占いページのようだ。
  • 一応 40 ページくらいまで読んだ。

hikikomori@NHK ひきこもり 斉藤環 監修 2004年

  • NHK 「ひきこもりキャンペーン」の取材記録。
  • うちは小四の双子が不登校で毎日自宅に引きこもっているが、「ひきこもり」という段階には年齢的にちょっと早いかなと思って途中で読むのをやめた。
  • 監修者の斉藤環さんのコラムが面白かった。
    • 「ひきこもり」の問題点は「出会い」が無い事。
    • 仕事に就くか否かといった問題は、今の社会にあっては「趣味の問題」
    • 人が変わるのは出会いや偶発事。
    • フロイトエディプス・コンプレックス
    • ハインツ・コフートの自己愛
      • 自己愛の成熟には「自己」「対象」が必要。
      • 自己愛とは食欲のような物。
      • 愛着の対象と出会い別れる事が重要。
      • 「社会参加」とは、「出会いと別れ」
  • 声優の林原めぐみさんも不登校だったらしい。

登校拒否はこうしてなおす 吉岡康雄 1994年

  • バリバリのタカ派
  • 図書館にこの方の著作が沢山置いてあったが、主張は一貫している。
    • 登校拒否はお母さんが悪い。
    • お母さんが変われば登校拒否は治る。
    • 登校拒否についてお父さんは何もするな。仕事をしろ。
    • 登校拒否は甘え。最近の登校拒否を多めにみる風潮は間違い。
  • 登校拒否のなおしかた。
    • お母さんへのカウンセリング
    • 不登校の子供に大学生スタッフを派遣して心を開かせる。
    • お母さんや大学生の報告に基づいて復帰計画を立てる。
    • 復帰直前に担任の教師のサポートを得て、万全に学校復帰に備える。
  • アナクロな主張はともかく、不登校を克服するまでの沢山の事例は面白い。
  • 不登校当事者としてはかなりしんどい本なのでぼちぼち読みます。