長女は怖い夢を見て夜中によくシクシクと泣き出す。お母さんとお父さんがいなくて、白い壁のお家にいる夢らしい。よっぽど怖いらしく、最近は普通に散歩していても、突然「夢じゃないよね?」と聞いてくる。ここで意地悪して、
「夢だぞ〜」
と言うと本気で泣いてしまうのでやばい。どこかでほっぺたをつねると夢かどうか分かると聞いたらしく、時折ほっぺたをつねって確認する。仕草は可愛いが、可哀想にもなる。「お母さんがいない」で思い当たる節といえば、生後六ヶ月の頃に川崎病で一週間入院した時に、寂しくて泣きすぎて声が枯れた事があった。そんなはいはいも出来なかった頃の記憶が残っている物なのだろうか?
次女のお気に入りの遊びは、お風呂の中で潜る事だ。最初の頃はお風呂で水中眼鏡をつけて遊んでいたが、今では水中眼鏡無しでも泳げる。お風呂の中をくるくると漂いブクブクと顔をつけては上げて、
「どう、すごい?」
と念を押す。これを何度も何度も繰り返す。一方で長女は長風呂が苦手で、潜水に凝る次女を待てずにすぐにお風呂から上がりたがる。不思議な物で、数ヶ月前までは逆に長女のほうがお風呂好きで、次女の方が先に上がりたがった。お風呂が好きでも嫌いでも良いんだけど、ふたりとも同じ好みにしておいてくれたら楽なのにと思う。
長かった緊急事態宣言が終わり、明日でようやく幼稚園が始まる。最初は週に半分、しかも午前中2時間だけの保育なので、まだまだ非日常が続く。双子は家にいるのが快適らしく、やっと幼稚園に行けるのに全然良い顔をしない。最近特に「スクラッチ」というソフトをやりたくて仕方が無いらしく、公園に連れて行っても「早く帰ってスクラッチがやりたい」とごねる。
私も子供の頃はインドア派だったので気持ちは分からなくも無いが、流石に幼稚園の頃くらいはお外でお友達と遊んで欲しいなと思ってしまう。
昨年から幼児向けの「スクラッチJR」で遊んでいたが、最近阿部さんの「フライデーモーニングスクール」を見て影響を受け、小学生向けの「スクラッチ」に切り替わった。iPad の Safari で使わせている。ひらがなこそようやく読めるようになったものの、2桁の数字や角度の理解はまだおぼつかないので、「スクラッチ」はまだ早すぎると思うのだが、なぜかハマってしまい、親が心配になるほど熱中している。意味が分からなくても適当にくっつけてそれなりに面白い作品を作れるのがスクラッチの恐ろしいところだ。
特に好きな機能は、音を鳴らす、色の効果を変える、スタンプ機能、ビデオ入力機能だ。これらのタイルの意味は分かるが、パラメータの意味は理解していない。制御構造はもちろん全く理解してないが、制御構造の中に何かを入れると何か変な事が起こる認識はある。それでも限られた知識を動員して、カメラ入力でユニコーンに触ると色が変わって魔法の音を出しながらユニコーンがどんどん増える、というような作品をサクサク作る。適当にやってるだけで意味のある作品を作れてしまうのは、まるでランダムな突然変異から環境に有利な形質だけを残すダーウィン進化論のようだ。スクラッチ恐ろしい。
最近子供の寝かしつけに使っている絵本は、かこさとしの『人間』https://www.amazon.co.jp/dp/4834012786 だ宇宙の始まりから人類の誕生までの歴史から、人体の生物学的な知識、そして科学と芸術の意義までこれ一冊で人間の全てが分かる画期的な絵本で、めちゃくちゃ気に入っている。今の所最後に到達するまでに絶対に寝るので、安心感も半端ない。
- 作者:加古 里子
- 発売日: 1995/05/30
- メディア: 単行本