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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

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投資家向け IR 資料を使って火災保険を選ぶ

火災保険を選ぶにはどうすれば良いでしょうか? 「火災保険・評判」などのキーワードで検索しても、当然ながら大して意味のある情報など出てきません。下手にネットを読み耽っても、宣伝向けで比較に使えない綺麗事か、ここは電話が繋がらないだの保険金の支払いが悪いだのといった悪口ばかり書いてあって、保険会社選びに使えそうな有用な情報にはなかなか辿り着けません。

そこで、各保険会社の経営判断が数値となって現れていると思われる投資家向けの IR 資料を見る事にしました。美辞麗句の並んだ宣伝資料と違い IR 資料は経営の結果なので、より客観的に各社の姿勢が現れているに違いありません。特に保険会社特有の以下の3つの指標が参考になりそうです。不正確ですがざっくりわかりやすい説明付きで紹介します。

  • 正味収入保険料: 契約者から受け取った保険料。保険会社の規模を表す。
    • これが大きいとなんとなく安心できる感じがする。
  • 正味損害率: 保険料の中から保険金として支払った割合。
    • これが大きいとなんとなく災害時に沢山払ってくれそうで保険料が割安な気がする。
  • 正味事業費率: 保険料の中から経費として支払った割合。
    • これが大きいとなんとなく手数料が余分にかかって保険料が割高な気がする。

ということでこれらの指標のバランスを見るのが良いかと思います。目についた保険会社各社のそれぞれの 2018 年の数値を見てみます。IR 資料には火災、自動車といった部門ごとの数値も掲載されていますが、以下の数値はどれも一社全体の数値です。

正味収入保険料

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これを見ると東京海上、損保ジャパン、三井住友、あいおいニッセイ同和あたりがメジャーで、後は一桁がっくり落ちてます。かなり規模の違いは大きいので、安心感を重視する人はこの大手四社にしておくのが良いと思います。

正味損害率

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どれだけ保険金を支払ったかを示す正味損害率は、大手四社はどこも七割弱ですが、下位各社はわりとバラけています。特にソニー損保が低いのと楽天損保が高すぎるのが目に付きます。下位各社は規模が小さいのでバラケ方が激しいのではと想像します。

また、ここでは書きませんが火災のみに絞るとこのバラケ方は更にすごくて、特に 2018 年は大手でも多くが正味損害率が 100% を超えています。ここ最近の自然災害は保険会社にとってもかなり恐ろしいようです。

正味事業費率

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どれだけ経費がかかっているかを示す正味事業費率は、ここも大手四社は三割程度と大体同じです。下位各社のバラケ具合が目を引きます。特に SBI 損保がやけに低く、同規模の楽天損保は逆に高いですが、このへんは規模が小さいのでたまたまかも知れません。

正味事業費率 x 正味損害率の散布図

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ついでに 正味事業費率 x 正味損害率で散布図も作成してみました。大手四社が大体似たりよったりである事がよく分かります。楽天損保は損害率も事業費率も高いのでちょっと心配になります。

いかがでしたか?

参考