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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

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百均でユーザインタフェースを作る

今回のワークショップでの新たなる試みは、阿部さんによる「ユーザインタフェースの作成」という命題が与えられたという事だ。ユーザインタフェースを知る為にユーザインタフェースを作る。なかなか魅力的なお題ではあるが、果たして上手く行くのだろうか?しかも、「百円ショップ縛り」という物がある。素材は全て百円ショップで調達しなくてはならないのだ。

近所のダイソーに行ってみる。品揃えは確かに豊富だが、売っているのはどれも出来合いの製品ばかりだ。素材を加工し、付加価値をつけて店で売る。その当たり前のプロセスを経て店頭に並んだ商品達は、それなりの使命を持ってそこにいるわけで、これを素材に別の物を作るという行為は、いわば出来合いの役割を剥ぎ取って別の意味をくっつけてしまうという事だ。ユーザインタフェースというお題を与えられるまでも無く、百均商品を素材にするという点ですでに挑戦なのだ。等とうだうだ言っても仕方が無いので、とりあえず何か作る事に。

パソコンとの繋ぎには世界聴診器を使う。これによって、光、熱、電圧、音のいづれかを数値化してパソコンに取り込む事が出来る。このうち、熱は変化が少なすぎて面白くないし、電圧はどう使ったらいいか分からなかったので光を試してみる事に。百均ショップの品揃えを見ながら光の量を調整するにはどうしたらいいのだろうとひとしきり悩み、二つの紙コップを組み合わせてそのスリットからもれ出る光の量を検出しようと思ってやってみた。

狙いは、これで紙コップの回転各を検出できるのではないかという事だ。工作は簡単だったが結果は失敗だった。関係無いところから光が漏れる量が多すぎて誤差が大きすぎるのだ。特に、紙コップの底の部分の段差は致命的だし、どうも紙コップ自体が多少光を通すみたいで、手を近づけただけでも値が代わってしまう。それらの誤差に比較して、回転によって変わる変化が小さすぎて全然入力装置として使えないのだ。道は遠い。