暇なので理想の未来の事とそのために知りたい事などを書きます。
- まず、世の中の人が全員毎日お腹いっぱいご飯を食べられるようになったら良いなと思う。
- あと、寿命は伸びなくても良いけど、病気や死ぬ時に痛く無かったら良いなと思う。
世界は今まで飢えや病気に苦しみながらも進歩を続けて来たので、もしかしたらこの二つはどうでも良い事かも知れないし、人間の幸せというのは物質的な問題の外にあるのだ!とよく言うけど、幸せの追求というのは私の生きているうちに解決しない問題だと思うので省略します。
まず最初のお腹いっぱいの件ですが、Wikipedia によると今の世界人口は 68億人 だそうです。次に、どれだけ食べればお腹いっぱいかは人によって違うと思いますが、厚生省のページによると体育会系高校生男子でも一日に 3,000 キロカロリーほどあれば十分のようです。
では一日に世界中で生産されるカロリー量が分かれば良い理屈ですが、統計局のページによると、2008 年の穀物の生産量は世界 2,525,106,874トンだそうです。穀物のカロリーは色々ですが、五訂増補日本食品標準成分表によると麦でも 100 グラムあたり 340 キロカロリーはあります。という事は、ざっくり
2525106874000 kg * ( 340 kcal / 0.1 kg ) / 6800000000 人 / 日 = 3459 kcal / 人日
となります。ちなみに、FAOSTAT というサイトで Crops Primary Equivalent を検索すると、2007 年の World+ Grand Total+ kcal/capita/day は 2797.64 という値でちょっと小さいです。
この食料生産量というのはどのくらい世界に余力があるのか分かりませんが、少なくとも現状の人口を維持する量はすでにあるらしいという事が分かります。
ちなみに、マルサスの説というのがあって、産業革命以前では普通の人の生活水準は何千年も変わらなかったそうです。なぜなら農業生産が増えれば増えるほど人口が増えるので、決して一人当たりの食べる量が増える事が無い、という理屈です。庶民の暮らしが急激にリッチになったのは機械によって人口増を上回る食べ物が作れるようになったからです。
しかし最近は環境破壊が言われるようになったので、このままさらに人口が増えるとどうなるのか心配です。ここで、日本の少子化が役に立つと思います。日本の少子化の原因は男子がだらしないとか女が贅沢だとか色々言われてますが、世界的には少子化の主な原因は女性の教育と社会的地位の向上だそうです。女性の子供を作る努力をその分外で働く事に回す事でより良い生活が出来るようになったからというのが理屈です。どこで聞いたか忘れてしまいましたが、あるアフリカの村でどれだけコンドームを配っても駄目だったけど女性に計算を教えて自分で商売が出来るようになると自然と子供の数が減ったそうです。
これは素晴らしい事です。マルサスの頃には、人口抑制のためには飢えさせれば良いとか、あと中国みたいに一人っ子政策とか、なんだか残酷な事をする必要がありましたが、単に女の子に勉強を教えれば人口が減るのです。
今はたまたま日本だけ急に人口が減るもんだから、特に学校の先生なんかは商売あがったりで大問題なように言いますけど、人類全体の事を考えると必要な事だし、特に日本は世界に先駆けて理想的な人口減を実現出来たというノウハウを世界に売れるわけです。そのためにはどうすれば良いのか知りたいです。
二つ目の病気や死ぬ時に痛く無い件ですが、疲れたのでいつか書きます。
- Wikipedia 世界人口: http://ja.wikipedia.org/wiki/世界人口
- 統計局ホームページ/世界の統計 第4章 農林水産業: http://www.stat.go.jp/data/sekai/04.htm#h4-04
- 第6次改定日本人の栄養所要量について http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s9906/s0628-1_11.html
- 五訂増補日本食品標準成分表 穀物 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031802/002/001.pdf
- FOODSTAT Crops Primary Equivalent: http://faostat.fao.org/site/609/default.aspx
- 世界の食料は世界人口の2倍の人を養うことのできる量がある: http://questionbox.jp.msn.com/qa5578533.html
- SEEKING THE RULE OF THE WAVES (マルサスの話): http://web.mit.edu/krugman/www/fischer.html