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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

不況について

私はバブル不況のせいで(おかげで?)プログラマになって以来、ずーっと不況とはなんだか分からないまま恨みを抱いていました。皆さん不況って不思議だとは思いませんか?だって飢饉や戦争で田畑が荒れ果ててごはんが食べられなくなるような昔ならまだしも、この現代の日本でごはんが食べられない理由なんてどこにもない。日本のどこかには食べ物が溢れ返っているのに、ただ人々の所に届かないだけです。

他にも不思議な事は沢山あります。うちの母は老人福祉系の仕事をしているんだけど、慢性的に人不足なんだそうです。人不足って言うけど、今失業率高いじゃないですか?という事は世の中に仕事が足りないという事です。なんか矛盾している。。。

先週書いたけど、マンキュー経済学という本を読んで、何となく分かって来たので分かった所だけ忘れないようにノートします。

まず不況とは何かという事ですが、社会の中の人々が作り出して取引される量が減る事を言うそうです。ここで簡単そうで引っかかりやすいのが、物の量が減る事だけが問題で、金額が減るのは関係ないです。物価が高くても低くても関係ない。だからデフレで物価が下がったとしても、下がった物価でみんな普通に買い物していれば不況になる事は無いです。

本の中で一番びっくりしたのがここです。今までデフレで困るのは給料が下がるからだとばかり思っていたのですが、そうでは無くて給料が下がらないのが問題なのです。

なにか世の中でショッキングな事が起こると、人々は心配になって物を買わなくなります。物を買わないから作り出す量も減って一瞬不況になる。しかしもしも市場がしっかり動いていたら、その不況は瞬時に解消します。なぜなら売れないなら物の値段が安くなり、物の値段が安くなればまた売れるようになり、作り出す量を増やす事が出来るからです。しかし世の中そんなに簡単に値段を下げたり上げたり出来る物ではありません。値段を下げる事が出来ないと、人々はずーっと物を買えないまま我慢しないといけないです。そして特に下げにくいのが、人の値段である給料です。

どんなブラック企業でも人の子で、なかなか給料というのは下げる事が出来ません。そうすると物の値段を下げられないので沢山売る事が出来ません。そうすると新しい人を雇う事が出来ないので失業率が上がります。そうするとますます貧乏人が増えて物が売れないという事になります。

また、デフレよりもインフレが好まれるという不思議な現象もこれで説明が付きます。デフレの時は失業率が増え、インフレの時は失業率が下がるのです。なぜなら、あの鬼のような社長でも人の子なので給料をなかなか下げる事は出来ません。そうすると出来の悪い社員でもデフレだと実質昇級という事になってしまいます。インフレで給料据え置きだと逆に実質降給なんだけど、まあ気づかれないのでその分新しく良く出来る人を雇えるわけです。

まあそんなわけで、日本の景気が悪いというのは別に日本人の能力が下がったというわけではなく、色々な事情でうまく回ってないだけだという事です。

経済学が面白いなーと思うのは、他の科学と同じく、直感や倫理に基づかない結論を導く事が出来る点です。もしも僕が王様で何しても良いんだったら、国民全員を派遣にしてみんなの給料をデフレの分だけ下げます。そして失業者を無くす。つまり国民皆派遣制です。そうすれば経済はまたフルパワーで回転するのでみんなハッピーになれます?!。無理矢理インフレを起こすとかベーシックインカムセーフティネットとか言うよりよっぽど自然な感じがするんだけどなー。

よく分からないで書いてるので信用しないで下さい。もうちょっと勉強したらまた書きます。