言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

シカゴ

むむ。おなかを壊したのとジェットラグとホテルにネットが無いので日記が滞っておりますが、シカゴで元気にやっております。心配していた飛行機も思ったより乗り心地が良くて、じっくり isbn:013028917 の Siren の項目を読んでいました。Siren の中で、特に Smoke Language の項目は有用で、しかも移植性が高そうなので 3.8 でも使えるか試してみるつもり。これは、直接音楽を鳴らす部分ではなく、音の高さや長さを抽象的にどう表現し、グループ化するかという物で、そのまま TVML 等の時系列アニメーションの実装としても利用できそう。

一日目の目玉はやはり John さんの Scratch です。今回初めてダウンロードして自分のパソコンで試して見る事が出来ました。去年の物に比べてより作りが精巧になり、より「製品版」になった感じがします。はっきり言ってこれはすごいです。etoys に比べて自由度は低いという言い方は出来るけど、落ちこぼれるユーザが少ないのは Scratch の方だと思いました。今回イメージが手に入ったので、これもじっくりソースを解析するつもり。

二日目にはアランさんの講演がありました。今回はマルチメディアなプレゼンでは無く、話だけだというのが新たな趣向です。単語を一生懸命メモりましたが、やっぱり画面が無いとよく分からない。話はだいたいいつもの印刷の歴史の話で、手書きの本をリガチャまでただ模写した印刷の本の時代から少ない活字を使った安い本の時代へ、そしてページ数が付加され「引用」という特別な技術が生まれた背景とコンピュータを重ね合わせる話でした。

相当100ドルラップトップ関連で熱の入った解説があって、タイやルワンダカンボジアなどで大量にラップトップを配り、紙では配りきれない大量の文献を配る計画等を話していました。あと、極秘プロジェクトだったはずのスーパーPDAの話もチラッと出ました。

僕は前日アンドレアスに、CBook について何か話せと言われて、一応夜中こっそり練習したのですが、予期せぬ事が何度も起こって散々な結果でした。彼自身は卒なく一通り Tweak の現状を報告してました。ようやく Tweak も何とか形になって来たようです。アンドレアスは前は100ドルラップトップに熱心で無いような気がしたのですが、今回アランさんの熱がうつったのか100ドルラップトップ一緒にやろうぜと言われました。

会議が終わった後も色々面白くて、ジョシュアが今ウィスコンシンで作っているフィルタインタフェースについて見せてくれました。僕はウィスコンシンミネソタを一緒にしていたのですが、実は結構距離があって開発も別にやっていたようです。実装としては、コンポーネントという新たな部品を使うと、オブジェクト自身に振る舞いを記述しなくても、別の所に記述した振る舞いを実行できるという物で、まあ大体 Tweak の CPlayer と似たような発想なので同じにする可能性についても話していました。P2P の話を聞くと、やっぱり二台以上では誰も実験していないと言ってました。でもなかなかいい雰囲気で開発が進んでいるようですよ。

そしてパーティの後に大島さんがお腹が減っていたらしく、日本人で連れ立って OYSI 寿司屋に行きました。大島さんは折角 OYSI 寿司に言ったのに普通のやつしか食べてませんでした。