ユビキタス冷蔵庫というのは、初めに誰が考えたのか知らないが超面白いアイデアだなあと思う。そこで、僕も色々ユビキタスな物を考えようと思った。
僕に言わすと、冷蔵庫だけユビキタスなんて生ぬるい。包丁も鍋もユビキタスじゃないと意味が無い。鍋に入らないほど野菜を切ってしまったり、逆にゆがくと意外と縮んでしまったりする事は良く経験すると思う。包丁や鍋がユビキタス化されているなら、ちゃんとユビキタスに通信を行って切りすぎや足りなさを警告してくれるのだ。勿論カロリーやビタミンの計算も、包丁の段階からあらかじめ知る事が出来る。
勿論僕の財布のユビキタスカードは家にある食べ物の数と種類を知っているので、米や醤油が切れかけていたりするとすぐ分かる。僕は面倒臭くてつい同じ物、例えば「せみ餃子」ばかり買ってしまうのだが、せみ餃子をよく買う人のお勧めを教えてくれるので、せみ餃子並みに簡単で美味しい食材を発見する事が出来る。せみ餃子の最安情報から、何番レーンのお姉さんが最もかわいいと言った情報までユビキタス携帯でチェック出来るので、無駄なく買い物を済ませる事が出来る。
ユビキタスなお勧めで駅前に行くときには、ユビキタス自転車で信号待ちが最も短い最適化されたコースに沿って進む。裏ユビキタスによって、ユビキタスな自転車撤去トラックが何時に来るのか簡単に分かるようになったので、安心して駅前に停める事が出来る。ただ見張りのおじさんはまだユビキタス化されていないので、注意が必要だ。
なんしかあまりにもユビキタスは便利なので、そのうち胡散臭い連中がユビキタスな僕らの事を「ユビキタス脳」とか言って難癖つけ始める。僕らは新聞を買わないので知らなかったのだが、彼らは働かない事や子供を作らない事をユビキタスによる脳内電波障害のせいにしているらしい。そんな事は偏在している僕らにとっては些細な事だが、ユビキタスな鼻毛がここの空気はまずいと文句を言うので、今度高野山にでも篭ってユビキタスを鍛えてこようかと思っている。