言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

火災報知機が鳴る。

はっきり言って結構自信があった、のが、失敗の元だったのだろう。火災報知機が鳴ってしまった!けたたましく泣き叫ぶピーピー音をぼんやり聞きながら、僕は二年前のノースカロライナを思い出した。

あの時どうしても白い米が食べたくて、短い米を探してホテルの鍋で炊いてみた。学生の頃よくキャンプに行っていたので、米が炊ける原理はなんとなく分かっていた。とにかく強烈に火をかけて、音が変わったら火を止めて10 分ほど待てば出来上がり。初めの頃こそ失敗したが、一ヶ月もたつと何も考えなくても炊飯器より美味しく炊けるようになっていた。

なので今回も鍋で米を炊こうと思い立ったのだ。今日のメニューは、白いご飯。カリカリベーコン。丸くてでかいナス。完璧だ。ご飯とおかずが同時に完成するように、ベーコンと米を同時に火にかける。最初調子よく行ってるつもりだったのに、何かがおかしい。よく見ると、米の鍋から茶色い水が吹き出ている!

そのとたん天井からピーピーと音が鳴り出した。なんだー!!!

多分、換気扇の音がうるさすぎて、鍋の微妙な音の変化に気がつかなかったのだろう。カリカリベーコンに気をとられていたのもまずかった。あの頃の僕なら何の気なしにこなしていた事なのに、その慢心が五感を澱ませていたのか!気がつくと部屋中煙がモクモク。

わーわー。とにかく、火を止め窓を全開にしてしばらくすると警報はやんだ。ご飯は茶色だったが、おこげはそれなりに美味しかった。ベーコンとナスも、微妙に火の通りが偏っていたが、全体的にいかにもキャンプで小学生が作ったようなそれなりの風情があった。まあいいか。