電子書籍で困ってる事があります。それは注釈(アノテーション)をどうやって取っておけば良いかという事です。
私も紙の本を買ったら読み終わってもなかなか捨てられないのですが、それは本に注釈や落書きが沢山してあって勿体ないからです。本の内容をすっかり忘れてしまっても、注釈を見返して読んで来た時の状況を思い出せば内容もありありと思い出すという事があります。だからなかなか捨てられないのです。電子書籍でも同じ事です。本の内容も大切だけど、自分で書いた下線やメモも貴重な財産です。
電子辞書の場合、場所を取らないので捨てる心配はしなくて良いのですが、別の問題があります。それは、まだまだ発展途上のメディアなのでいつまでも自分が買った本が読める保証が無い事です。知らない間に身の回りからレコードやカセットテープが無くなったように、いつか Kindle も無くなります。その時に昔の注釈も消えてしまったら悲しすぎます。
そこまで待たなくても直近の問題があります。例えば O'Reilly や The Pragmatic Bookshelf では Kindle と iPad のどちらでも読める電子書籍を出版しています。しかし注釈のメカニズムはそれぞれのデバイスで違うので、片方で書いても片方で読めません。
さらに酷い事に、同じ Kindle の本であっても特に古い本では様々な版があって、例えば Project Gutenberg の版を読むと Penguin Publishing の版には反映されません。もちろん紙の本では当たり前の制限ですが、電子書籍では原理的に全然可能なはずの事が出来ないと腹が立ちます。
という事で、これから電子書籍の注釈という物が大きな問題になってくると予想します。また、これが解決すれば同じ発想で翻訳版の制作プロセスも便利になると思います。
欲しい機能をまとめます。
もしも既存の仕組みでこういうのあるよと知ってる人がいたら教えて下さい!