言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

デーモンとミミ、チュートリアルに関する自分用妄想メモ。

最初ゲームみたいなチュートリアルを作ろうと思った時にあったイメージは、ロッキーブーツの黒い迷路みたいな画面だった。また、ハロの操作でオブジェクトを大きくしたり小さくしたりする関係から不思議の国のアリスを連想して、巨大化した鍵を使おうと思った事から往年のミステリーハウスの黒い背景に線画のアドベンチャーゲームみたいな雰囲気にしようと作業を始めた。

なぜか主人公がデーモンに囚われるというのは、筆が滑ったというか、スクイークで適当に遊んでるうちに鬼のようなキャラが描けてしまったので画面に置いてしまったのがきっかけで、深い意味は無い。あとネコが現れるというのは、主人公を助けるキャラとして、最初カマンベール君の連想からネズミだったのを文化コードに引っかかるとキムさんが言い出してネコになった。最初象が良いとイアンが言ったのだが象はデーモンとキャラが被るのでもっと小さくてかしこそうなキャラにしたわけ。デーモンが悪役のわりに純粋そうな顔をしているので、ネコのミミはもうちょっと複雑な、主人公の見方なんだけど意地悪で何を考えてるのか分からない性格にしようと考えている。

早くもペイントツールの、顔の無い人物の話で何となく破綻し始めているのは、顔をユーザに描かせるアイデアを絶対に入れるべきだというキムの主張を何とも消化しきれていないからで、ストーリーとしての整合性だけならともかく、etoys のチュートリアルの範囲で行うというというのは無茶苦茶厳しい制限だったと今更気づく。そもそも、このチュートリアルって、OLPC で避けるべきコンテンツであるエデュテイメント(勉強を子供っぽい表現で包んで簡単そうに見える算数ドリルみたいなの)になって無いだろうかと不安です。

ストーリーについて(?)もうちょっと考える。デーモンとミミの関係について。ミミはデーモンの飼い猫で、主人公とは話せるんだけど実はデーモンはミミが言葉を話す事を知らない。だからまさか自分の飼い猫が主人公を助けているなんて夢にも思わないだろう。ミミが主人公にアドバイスをするのはデーモンを困らせてやろうといういたずら心。ミミは好奇心にのみ従って生きる。いつか彼女は主人公に対しても裏切るだろう。

デーモンは何者なのか?捨てられた城に暮らすデーモンは孤独と猫を愛する異形の大男。デーモンママと赤蛇の間に生まれるが六歳の時に旅の僧に見出され、中国の山寺でイートイの技と知識を習得するようになる。いつか母の元に帰り、貧しい故郷を救おうと希望を抱く若きデーモンであったが、ふるさとに帰った彼を待っていたのは村人の無理解と、異国の技への恐怖であった。赤蛇の子であり異国の知識を持つ彼は、閉鎖的な村と相容れなかったのだ。

ある秋に、デーモンとママは隣人からキャベツを盗んだと罪をきせられる。デーモンママに詰め寄る村人にデーモンは怒りに我を忘れ、再帰的なイナゴの兄弟を生む技をかけてしまう。イナゴの兄弟は新たな兄弟を生み、作物を食いつくし、村を飢饉が襲った。もはやここに自らの居場所は無いと悟ったデーモンは、かつて戦国の世に兵糧攻めに遭い捨てられたと言われる森の向こうの古い城に住み着くようになった。デーモンママはその頃から行方不明である。

何故デーモンが主人公を城にさらったのかは定かではない。村人への復讐なのか、それとも孤独に耐えられなくなったのか。いずれにせよ、デーモンがあえてイートイの才能を持つ者を選んだというのは偶然では無いだろう。イートイの磁場が彼らを引き寄せたのだ。主人公は城を脱出出来るのだろうか?そして、ミミの正体は?!