言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

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SqueakFest 2007

今年も夏の恒例 SqueakFest 2007 がシカゴにて開催されました。これは技術的なカンファレンスというよりも、教室での授業での実践について議論するようなより実際的な会です。世界中の先生方が集まってスクイークをどういう風に使っているか話し合うという物です。私のような教育に縁のない者にとっては大変勉強になります。

年々時差ぼけと言葉の壁にも負けず日本人の存在感が増してきております。特に今回は和田小学校の元校長である横山先生が発表され、日本のスクイーク教育のレベルの高さを印象付けました。他の人がどう思ったか知らないけど、私にとっては SqueakFest 史上最大のインパクトでした。横山先生の経験に基づいた独自のスクイーク指導法は大変説得力がありました。

中でも、ゲーム作成を通じた手法は大変印象深い物です。例えば小学一年生でも作れるような、タイル一つだけで作れるルーレットゲームを最初に作らせ(タイル一つだけでゲームになってしまうあたりがすでに凄いわけだけど)、もっと面白いゲームを作りたいと思う自然な欲求に沿う形で複雑な機能を覚えてもらうという方法です。きっと横山先生自身の内なる情熱と、現場を通じての冷静な評価の積み重ねから来るもので、私なんぞの頭でっかちな想像を寄せ付けないすごい物です。

シカゴの日々はサラリと過ぎ去ってしまいましたが、もしかしてあれは新しい物が生まれようとする歴史的なプレゼンだったのでは無いかと家に帰ってからずっと反芻しております。どうか面倒くさがらないで多くの人の目に触れる事が出来るように資料を残される事を切に願います。私も協力いたします。