先日石鎚山に行ってきました。石鎚山は愛媛県にある四国で最も高い山だそうです。高いと行っても 2000 メートル程度。酸欠を気にする事も無いし、たいした事無いだろうと思っていました。
10時ごろ三宮を出て、登山口前の常住屋白石旅館に着いたのが夕方5時ごろ、水も出ない山小屋を想像していたのに、超豪華な夕食が出てきてびっくりしました。山での食事と言うと、海に比べてガッカリな事が多いと思っていたら、こちらは山の幸満載ですばらしかった。これで 8400 円はお得です。なんとなく、今回の山登りは楽勝だ！と思っていたのでした。
登山口からしばらく下りが続き、谷を超えると現れるのが「試しの鎖」です。ここで鎖にしがみついて岩を登って行くのですが、試しと言っても全長 74 メートル。傾斜もかなり急です。しょっぱな岩がぬるぬると滑り、かなり怖い。岩に足をかけられないので、チェーンの出っ張りにわずかに靴を引っ掛けて、無理やり登ってゆきます。怖いながらも日常生活で感じる事の出来ないスリルを感じ、貴重な体験でした。
そして「試しの鎖」で感覚をつかんだあと、本番の「一の鎖」「二の鎖」へと続いて行くわけです。ここまでは何とかなりました。問題は「三の鎖」です。
これはマジやばい！本当に死者続出でもおかしくないような岩です。こんな物がコース上に当たり前にあるのが信じられないです。傾斜が直角どころか逆に上が飛び出ていて、鎖が中に浮いているのです。これでは岩に足をかけられない。特に僕は荷物が多かったので、手が滑って背中にひっくり返るシーンを何度も想像してしまって足が止まりました。これ、ほんとちょっと間違ったら死にます！かといってここまで来たらもう引き返せない。止まっていると逆に怖さが増幅するので、ここは覚悟を決めて、足を壁に押し付け、腕の力だけで登る事にしました。
あとで、鎖に足を引っ掛けて行ったほうが良かったとみんな言ってたんだけど、鎖に引っ掛けて足がブラブラするのが怖くて無理でした。とにかく、本当にここは怖いので自信の無い人は行かないほうがいいです。あと、重い荷物を持つのも自殺行為です。でもこういうコースでも結構中高年のおばちゃんがチャレンジしているので、おばちゃんパワーはすごいなーと思いました。
頂上で、今回新たに購入したエピガスで味噌汁を沸かしました。頂上は霧で瀬戸内海は見れませんでしたが、それでも生き延びた思いで喜びひとしおでした。帰りに駐車場のおじさんの勧めで地元の湯之谷温泉へ、こちらもマニアックな温泉でした。
