言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

疲れる(3)

ふと疲れてしまったのは虫の声を聞いたからであった。毎年、夏のある日にふと虫の声の変化に気づく。そして子供の頃の、あわてて宿題に取り掛かった記憶が蘇るのか無為に過ごした夏を惜しむ気分になる。ひと夏の分だけ反省すれば良かった昔とは違い、近頃の夏の終わりには何年もかかってまだ宿題を完成出来てない後悔に襲われる。あとからでっち上げれば良かった絵日記とは違い、今から自分自身をでっち上げるには遅すぎる。この遅れを取り戻し、ごく普通の、ごく当たり前の日々を送る為に、あと自分には人の何倍の努力が必要なのだろうと考えると気が遠くなる。普通に生きる事はなんて高いハードルなのだろう。