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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

なんとなく最近の下痢と世界の貧困について

なんだか元気が出なくて毎日ぶらぶらしている。数日下痢が続くのは、近頃街に出るとクーラーがガンガン効きだした事と関係があるのだと思う。最近読んでるのはジェフリー・サックスの『貧困の終焉isbn:4152087234 。どこだったか書評に魅せられてワンクリック購入してしまった。貧困とハイパーインフレに苦しむ80 年代のボリビア。経済政策への助言を求められた若き日の著者が提案した政策は、借金の帳消しともう一つ、どれ?

  • A) 原油の価格を上げた
  • B) 原油の価格を下げた

前半、著者自身の体験を語る部分は読ませる読ませる。一見絶望的に見える経済が、有能な医師のような診断と治療によって再び息を吹き返す。そして、貧困の原因は歴史的要因だけでは無く、地理的、気候的要因によるもので、私たちが漠然と抱く誤解、貧乏な国は民族的に劣っていて頭が悪くてモラルが低く怠け者なのに違いない、というわけでは決して無いという信念のもとに、最も貧困な国でも適切な先進国の助けがあれば経済発展が可能で、2025年までに地球上から貧困な国を完全になくす事が出来る。というのが後半の主張。

単にかわいそうな国を助けようというだけでなく、お金を道具としてどう活用するかというマクロ経済(っていうのかな?)な視点はとても面白い。ここで見られるお金の姿は、僕たちが素朴に感じる価値と欲望の塊では無い。適切に使えば貧困の消滅という大目的 - ミレニアム目標 - を、生きている間に現実に達成する為の強力な道具として描かれている。

まだ全部読み終わってないけど、一応100ドルラップトップに関わっている事もあるので、ワクチンや食料だけでなく、なぜコンピュータがこれらの国に必要なのかについて自分が思う所を書く。このプロジェクトの成功は、配った先の国々でどれだけのハッカーを生む事が出来るかにかかっていると思う。その理由を妄想入りで書く。

  • 迫り来る環境破壊や人口問題などの危機を解決するためには今以上のハッカーの力が必要である。
  • 子供にパソコンを正しく与えると、人口あたりのある確率でハッカーが誕生する。
  • ハッカーは高等教育で増やす事は出来ない。
  • 先進国ではすでにパソコンが普及しているので、これ以上ハッカーを増やす事が出来ない。
  • ハッカーを増やす為に母集団を増やすには、後進国で増やすしか無い。
  • よって、後進国でパソコンを配らないと地球が滅亡する。