言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

WebDAV 雑感

そもそも、はじめてウェブが発明された時。最初から双方向に読み書きできるような仕組みを考えていたらしいです。不思議な事にウェブの最初の志の高さは生かされず、それからウェブの姿は完全に読み込みに特化した物となってしまいました。日記や Wiki があるって?そう、CGI は偉大でした。だけどいくら偉大でも、技術的に CGI はちょっとしたトリックなのです。ウェブの隙間にちょっとだけ面白い手品を仕込むこの技術が、幸か不幸かウェブの基盤を担うようになったばかりに、もしかしたら双方向な Web の実現が遅れてしまったのかも知れません。

WebDAV を触っていると、そんな気分にさせられます。アップロードの簡単さ、関連付けられたメタデータ、変更履歴。アイデアとしてはどれも普通なのだけれども、現在それぞれのウェブサービスが勝手にやっている事に少しだけ秩序を与える事によって、どれだけの自由が与えられるのだろうと思います。

WebDAV はそれ自体人間の目に触れるような、派手な物では無いようですが、この地味さに、何か凄みを感じます。派手じゃないから知らないうちに僕たちのコンピュータの中に入っているのです。例えば WebDAV の技術を使えば、このはてなに書かれた日記をドラッグするだけで Blogger に全部コピー出来るような、そんな楽しいことが出来るのです。その割りにマイナー感があるのは何でかな。まあ Javascript だって僕がやってた頃はマイナーも良い所だったから、きっとそいういう物なのでしょう。