言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

黙々と

黙々と作業を続ける。今やってるのは OpenDocument というフォーマットの調査。もちろんこの調査自体が仕事では無くて、OpenDocument によって得られた知識が何かの役に立つであろうと予想してやっている。役に立てば意味があるし、役に立たなければここ数週間の作業は水の泡。まあ、でも最低 XML 関連の技術を俯瞰的に身に着ける事が出来たというだけでも意味があるか。

ファイルフォーマットを調べるのは好きみたい。およそ面白さの無い作業だが、今まで沢山やってるという事は、無意識に好きなのだろう。プログラミング言語と同じく、フォーマットも「言葉」なので作った人々の思想や状況を知ることが出来る。Flash にとって容量と速度が大問題であった事や、3dsmax の最初の作者はあまり数学が得意では無かったであろう事なんかが窺える。

その意味で、OpenDocument は「慎重」という事が言える。content.xml の先頭に記述された膨大な xmlns タグによって、慎重に車輪の再発明が避けられ、出来るだけ既存の標準に沿い、かつ、将来現れるであろう標準を見据えた設計になっている。コンピュータの世界では将来の予想なんてあてにならないので、こういう先を見据えた設計と言うのが良いのか分からないが、まあ、頭の良い人たちが寄ってたかって作ったであろう物なので、何かの勉強にはなるだろう。

で、やろうとしている問題の範囲は大きいのだけど、Squeak に限って言えば、プロジェクトの、メモリの状態をそのままシリアライズする以外の方法を作りたいという事がある。シリアライズは、正しい人がやれば正しい結果を生むと思うし、開発段階でそれが唯一の解である事も多いだろう。だけど、アイデアの交換を第一に考えるなら、多少不自由であっても規格にのっとった形で出力する事が必要な事もあるはずだ。