次の仕事が、決まるんだか決まらないんだか分からない状態が続く。いや、これは今に始まったばかりではなくて、31年間ずっとそうだったとも言える。落ち着いて仕事をしている友人たちが着々と実績を上げつつあるのを尻目で見ていると、正直不安になってくる。いや、放浪癖と仕事の完成度は本来関連していないはずだ。いかんいかん。
しかし中にはこういう状態の人を見て、楽しそう等という人がいる。確かにサラリーマン時代後期の精神状態から考えると随分ストレスは無い。しかしここで仏教における戒について突然考える。戒とは殺生がいけないとか、邪淫がいけないとか言った宗教にありがちな戒律なんだけど、原始仏教における戒とは農業と生殖の否定に繋がる反社会的な思想だった(と本に書いてあった)。だからモラルとしての戒律というよりはむしろ異化の過程自体に意味がある。
日常の中に非日常の断層を削り取る事によって見えてくる物がある。だから本来戒は一人ひとり違うはずだ。だから毎日真面目に同じ日々を送る人々にとってはたまの宗教経験が戒になるだろうし、僕のようなぐーたら者には本当はもっと理不尽な戒が必要なのだろう。普通と違う行動は、良い意味のストレスを生み出す。日々のプライベートなある行為をまめにカウントしてWEB に公開している友人がいるけど、どうもあれも戒に見えて仕方が無い。職場を変えてしまうのは僕にとっての戒だ。と、変な屁理屈捏ねてるとそのうち駄目になるな。
