言語ゲーム

とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

Skeleton 文字列表現

現在の作戦として、出来るだけテキストで表現しようという方向性がある。Skeleton の再利用性の無さは、再利用するべき構造と、そうではないオブジェクトが癒着していて、一般化できる構造を取り出しにくい事にある。

良くあるアイデアとして、誰かが考えた部品をネットで交換してみんなで面白い物を作るなんてのは、前提としてそれぞれの部品が独立していて、かつ他の人の部品と組み合わせた時に適切な部品とくっつかなくてはならない。

接続の基準となるのは www で言う URL だったり、emacs だと標準で付いている関数名だったりする。一方でSqueak の自由すぎるオブジェクトの世界は、一人で遊んでいる分には凄く便利なのだが、他と共有しようとすると仇になる。

阿部さんはメソッドを作る事を、メソッドを切るという。確かにそれは切るほどに痛々しい行為だ。ある事柄に名をつけるという宣言は後々までの足かせとなりうる。一度付けられた名前を変更するのは容易ではない。自分ひとりで使う分には名前など付けない方が良いのだ。それでも名前が必要なのは、それが他者とのプラグになるから。

陰陽師ではないが、最も基本的な呪はその名である。物の怪を倒すにはその名を唱えれば良い。名は、そうで在ると同時に、それ以外では無いと言う。

それはさておき、Skeleton に置けるスプレッドシートのメタファが実は足かせとなっている。スプレッドシートが前提とするマトリックス構造に比べて、テキストによる表現は自由度が大きく、テキストに書かれた事を全てマトリックスとして表現できるわけでは無い。逆に、マトリックスから作成したテキストを読む時には暗黙の XY 構造を前提としなくてはならない。ようはイマイチだ。