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とあるエンジニアが嘘ばかり書く日記

Twitter: @propella

関数電卓を買う

昨日関数電卓を買った。最近頻繁に三角関数を計算するようになり、わざわざパソコンに聞くのも面倒だなーと思っていた。で、ふと思い出したのは関数電卓なるものの存在だった。

私は今でこそパソコンで仕事して、理系っぽい顔をしているが、実は学生の頃は全く理科が出来なかった。高校の頃は零点に近い点を何度も取った。それでも卒業出来たのはテスト用紙に「なんでもコーナー」というのがあって、そこにニュートンとかケプラーの似顔を描くと先生が結構な点をくれたからだ。ゆとりもびっくりの太っ腹先生だった。幸運な事に、高校の理科で習った事は実生活において何の役にも立たなかったが、不幸な事に趣味の為には結構大事だという事が最近分かった。

電子工作で、マイコンの内部の事なら何が起こるかやっと分かるようになってきたが、マイコンの外の、アナログ回路と言われる部分に行くとやっぱり全然分からない。本に書いてある通り抵抗やコンデンサを入れる事は出来ても、何故これが必要で、なぜこの値なのかという事が何度本を読んでも理解出来ない。多分、これは私にこういった数字に関するセンスが全く欠落していて、理解以前に準備が足らないのだろうと思った。例えば 3V なら何ともないが 100V なら触ると痛そうとか普通イメージがあると思う。でもイメージが無いと、100pF であるべき所を 100uF に間違ってもなかなかそれに気づく事が出来ない。

そこで、本当に基本的な電気の練習問題を一からやり直す事にした。オームの法則から始まって、今コンデンサとコイルを使った共振の計算をしている。驚くべき事に練習問題にはなぜこうなるという事が全く書いてなくて、例えばいきなり共振の公式が出てきて、あとこれを計算しろと延々続く。至ってつまらないやり方だが、今まで何故こうなるかにこだわって全く前に進まなかったので、理屈は後にしようと思っている。

こうしてちょこっと複雑な計算が出てきたとき、今までパソコンで bc や elisp を使ってたけど、こういう本とノートの計算にパソコンは全く適していない。視線も手の動きも全くちぐはぐで大変疲れる。関数電卓を使うとあまりにスムーズに事が進むので大変嬉しい。

あと、関数電卓の多機能ぶりにもびっくり。私は売ってた中で一番安いカシオの fx-300ES というのを買ったんだけど(1500円くらい)、単に数字を計算するだけじゃなくて、sin(60) = √3/2 とかちゃんと出る。電卓の世界も凄いなあと関心した。